遺族、国と兵庫県に損害賠償請求
2026年10月21日、神戸地方裁判所で、16歳の少女「るなさん」(仮名)の遺族が国と兵庫県を相手取って起こした国家賠償請求訴訟の第一回口頭弁論が開かれました。訴えによりますと、るなさんは2025年6月、兵庫県内の障害者支援施設で利用者への暴行を疑われ逮捕・勾留されましたが、その後不起訴処分となっています。しかし、逮捕・勾留中に摂食障害やPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症し衰弱、体重が約20キロまで減少した後に亡くなりました。遺族側は、自白の強要や供述の誘導といった違法な捜査、不当な逮捕・勾留が死につながったと主張し、国と兵庫県に対し、合わせて約1億1000万円の損害賠償を求めています。
国と兵庫県、争う姿勢を示す
一方、国と兵庫県は、裁判で全面的に争う姿勢を示しました。兵庫県警の監察室長は、「警察官による捜査及び、留置施設における対応に国家賠償法上の違法はない」との見解を発表し、請求の棄却を求めています。目撃証言が誤りであった可能性や、周囲の事情聴取が十分でなかった可能性なども指摘されています。るなさんの母親は、法廷で「娘は人質司法の犠牲になった」と訴え、違法な捜査によって苦しむ人がこれ以上生まれないように、裁判を通して真実を明らかにしたいという決意を述べています。
まとめ
「るなさん」の事件は、逮捕・勾留という手続きが、未成年者の心身に与える影響の深刻さを示唆しています。遺族は、捜査の違法性と、それがもたらした悲劇的な結果に対する責任を問い、国と兵庫県は違法性を否定する構えです。神戸地裁での今後の審理は、捜査の適正性や、勾留と衰弱死との因果関係など、司法手続きのあり方にも焦点を当てることになりそうです。
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