ジャパネット、ツインバードへのTOB提案を撤回
通信販売大手のジャパネットホールディングス(HD)は、家電メーカーのツインバードに対するTOB(株式公開買い付け)提案を撤回したことを発表しました。当初、ジャパネットHDはツインバードを完全子会社化し、販売力と製造技術を融合させた「製販垂直統合モデル」の構築を目指していました。しかし、ツインバード側がTOBに反対の意向を表明したことを受け、ジャパネットHDはこの決定を受け入れる形となりました。これにより、両社の連携による新たな事業展開は一旦見送りとなりました。
ツインバードの反対理由と今後の戦略
ツインバードがジャパネットHDのTOB提案に反対した背景には、いくつかの理由があります。同社は、ジャパネット傘下に入ることで、既存の量販店チャネルへの影響、ブランドイメージの毀損、人材流出、そして地域である燕三条のものづくり基盤への悪影響などを懸念しています。特に、「匠プレミアムシリーズ」に代表される高付加価値製品のブランドイメージが、ジャパネットの「分かりやすい機能を持つ製品を幅広い層に大量販売するモデル」とは異なると指摘しています。そのため、ツインバードは、自社で策定した新中期経営計画を推進し、企業価値の向上を目指す方針を固めています。
両社の事業モデルと今後の展望
ジャパネットHDは、テレビ通販を中心に幅広い商品を手掛ける「販売のプロ」として、その強力な販売網と顧客基盤を持っています。一方、ツインバードは、新潟県燕市に本社を置き、調理家電や照明器具、掃除機などの企画・製造販売を行う「ものづくり企業」です。ジャパネットは、ツインバードの持つ製造技術を取り込むことで、家電分野での「垂直統合モデル」を構築し、アップルのようなビジネスモデルを目指していたと考えられます。しかし、ツインバードが「製販のシナジーよりもディスシナジーが大きい」と判断したことで、この計画は実現しませんでした。今回のTOB撤回は、両社の根幹にある事業モデルや企業文化の違いが影響した結果と言えるでしょう。
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