新たな多極化する世界への適応
2026年9月、インドのニューデリーで開催された第18回BRICSサミットにおいて、国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、現在の経済・人口・地政学的な現実を反映した新しい国際秩序の必要性を訴えました。第二次世界大戦後に構築された国連安全保障理事会やブレトン・ウッズ体制などの既存の制度は、現在の多極化する世界を十分に反映していないと指摘。新興経済国の台頭に伴い、よりバランスの取れた公平なグローバルシステムを実現するために、既存の国際的な枠組みそのものを抜本的に見直すべきであると強調しました。
包括的な成長のための4つの優先事項
グテーレス氏は「包括的なグローバル成長」のために4つの優先事項を提示しました。第一に、途上国がSDGs(持続可能な開発目標)を達成するためには、多国間開発銀行の強化を含む大規模な国際的支援が不可欠であると述べました。第二に、AIによる格差拡大への警告、第三に、気候変動対策における富裕国の約束(年3,000億ドルの支援など)の履行と重要鉱物の搾取停止、そして第四に、ガザやウクライナ、スーダンなどの紛争地域における平和の維持です。平和こそが、持続可能な成長とレジリエンスを築くための基盤であると説いています。
まとめ
グテーレス氏は、多極化する世界への移行を不可避なものとした上で、すべての国が国連を中心とした多国間システムを強化・保護するために協力すべきだと強く訴えました。SDGsの達成に向けた包括的な成長を実現するためには、金融支援、AI格差の是正、気候正義の確立、そして紛争の解決といった課題に対して、国際社会が一致団結して取り組むことが不可欠です。変化する世界情勢に即した新しい秩序の構築が、今まさに求められています。
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