東京エレクトロン、旺盛な半導体需要に対応するための物流体制強化
生成AIなどの発展により、2026年には約1兆ドル規模に達すると予測される半導体市場。この旺盛な需要に対応するため、日本最大の半導体製造装置メーカーである東京エレクトロンは、製造・販売能力の強化に加え、安定的で持続可能な物流体制の構築・維持に注力しています。 同社グループの東京エレクトロンBPは、装置物流、資材物流、パーツ物流の3分野を手掛け、国内顧客工場への配送だけでなく、出荷の約9割を海外へ輸出しています。 輸出の約9割を海外へ向けるにあたり、完成品を通関場所へ移送する工程も担っています。 また、長距離完成品の輸送においては、モーダルシフト(輸送手段の転換)を100%実施し、環境負荷の低減にも積極的に取り組んでいます。 環境負荷低減のため、2021年からは従来木枠梱包が一般的だった大型半導体製造装置の梱包に、強化段ボールを採用。 使用後の再利用率が高く、強度がありながら軽量であるため、梱包にかかる様々な負荷を軽減できると期待されています。
大型半導体装置の梱包方法と「意外なモノ」
東京エレクトロンでは、主力である大型半導体製造装置の輸送・梱包において、製品ごとのサイズや形状の多様性から生じる物流課題に取り組んでいます。 環境負荷低減と安定輸送の両立を目指し、多様な改善策を講じています。その一環として、大型半導体装置の梱包で「意外なモノ」を採用したことが報じられています。 具体的には、2021年3月期までに梱包材の木材使用量を50%削減する計画を策定し、強化段ボールへの段階的な変更を進めています。 これは、使用後のリサイクル・リユースに配慮したもので、環境負荷の低減に繋がります。 また、強化段ボールは強度がありながら軽量であるため、梱包材としてのメリットも大きいとされています。
熊本の地震被害と物流への影響
一方で、東京エレクトロンと関連の深い熊本県では、地震による被害も発生しています。熊本県八代市にある日本製紙八代工場では、震度6強の揺れにより煙突が折れるなどの被害が出ており、複数名の安否が不明となっています。 このような自然災害は、物流網にも影響を及ぼす可能性があります。東京エレクトロンが物流体制の強化を進める中で、国内でのインフラ被害は、サプライチェーン全体のリスク要因となり得ます。被災地の早期復旧と、物流網の安定化が望まれます。
まとめ
東京エレクトロンは、拡大する半導体市場の需要に応えるべく、物流体制の強化と梱包方法の改善を積極的に進めています。特に、環境負荷低減を考慮した強化段ボールの採用やモーダルシフトの推進は、同社のサステナビリティへの取り組みを示すものです。 一方で、熊本で発生した地震による工場被害は、サプライチェーンにおける予期せぬリスク要因となる可能性も示唆しています。今後も、東京エレクトロンの物流戦略と、半導体業界を取り巻く環境変化に注目が集まります。
